事例紹介
7 ピン電源コネクタの欠陥検出
Darius Rückert
- 最終更新日: 2025年7月3日
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Robert Bosch GmbH Corporate Research(レニンゲン)との共同研究
電源コネクタのようなマルチマテリアル部品の欠陥検出は、低密度のプラスチックのすぐ隣にある高密度の金属構造から生じる強いアーチファクトによって妨げられることがよくあります。この事例では、Voxray Quantum Reconstruction Technique (QRT)が、標準的なフィルター補正逆投影法 (FBP) やデュアルエネルギーフュージョン (DE) と比べて、産業用 CT イメージングをどのように改善するかを検証します。異物粒子、ボイド、ギャップといった典型的な欠陥に注目し、光学顕微鏡で観察した研磨断面 (PST) と照らし合わせて CT の結果を検証しました。
7 ピン電源コネクタの写真(左)と CT 再構成の 3D ボリュームレンダリング(右)。
マルチマテリアルのアセンブリを産業用 CT で撮影すると、従来の再構成手法が多色 X 線スペクトルを十分に考慮していないために、アーチファクトが発生します。ビームハードニング、金属によるストリーク、部分体積効果によるぼけは、銅合金のピンと樹脂ハウジングが接する部分で特に顕著になります。まさに隠れた欠陥を検査しなければならない領域です。
標準的な FBP で再構成した水平スライス。強い金属アーチファクトが周囲のプラスチックを覆い隠し、解析はほぼ不可能です。
3 つの手法すべてでコネクタを再構成し、得られたボリュームを基準となる研磨断面と比較しました。図 4 は 2 本の金属ピンの間の領域を示しており、そこにはボイド、ギャップ、プラスチック粒子が存在します。
スライスごとの評価
標準的な FBP と Voxray QRT の比較
デュアルエネルギー CT と Voxray QRT の比較
Voxray QRT と研磨断面の顕微鏡画像の比較
主な結果
- 金属ピン間のボイドは、FBP では完全に隠れ、DE では部分的に見え、QRT では明瞭に解像されます。
- プラスチック粒子を正確に表現できたのは QRT だけでした。
- ギャップは、FBP と比べて DE と QRT のどちらでもコントラストが高くなります。
- DE のボリュームには、2 つのエネルギーのデータセットを位置合わせする必要があるため、軽微なアライメントアーチファクトが見られます。
- 非常に高密度な領域のすぐ隣にある欠陥は、3 つの手法すべてにとって依然として困難です。
評価した手法の中で、QRT はボイド、ギャップ、樹脂の介在物を最も忠実に再構成し、しかも必要なのは1 回のスキャンだけです。そのためデュアルエネルギー CT と比べて測定時間を半分に短縮し、スキャン間の位置合わせ誤差もなくなります。これはインラインの産業用欠陥検出において決定的な利点です。
以下の表は、各イメージング手法と検証手法の主な指標をまとめたものです。
手法 | 測定時間 | 非破壊 | アーチファクト低減 | 高精度なアライメント |
|---|---|---|---|---|
| 研磨断面 (PST) | > 4 h | ❌ | ✅ | ❌ |
| フィルター補正逆投影法 (FBP) | 3 h | ✅ | ❌ | ✅ |
| デュアルエネルギーフュージョン (DE) | 8 h | ✅ | ✅ | ❌ |
| Quantum Reconstruction Technique (QRT) | 3 h | ✅ | ✅ | ✅ |
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